建築家の実力とは 図面にあり?(ある意味当たり前のはずですが) [住宅]
当事務所は 同業他社の構造設計を行うのですが、図面も様々です。
しかし、同業者の図面を取り扱う中で、意匠設計者もやるべきだし、逆に言えば、このくらいできないと・・・と思うことがあります。
それは 以下の内容です。
・通り芯の番号ふり 名称がない。
→通り芯が書いてあってもない場合が多く、これは、「どうせプレカットでやるし」とか「そもそも確認申請でも要求されない」というのが理由だと思うけど、これがないと共通言語のない世界と同じで、どこを指しているのかを正確に分からない可能性もあり、これは 意匠事務所がやるべきだと思います。もっとも、これを当事務所でやる場合も多く、それはそれで こちらの都合で振りますが、逆に 良くわからない芯番号の振り方もあり、センスも要求されますね。
・平面図(平面詳細図)に柱が書いていない。
→柱がないということは 下地も構造も まるきり創造していない証拠だと思います。これは プレカット任せということだと思います。「分からないから 人任せにするかないな」という具合ですが、一応 建築士ですし、専門家なので やりましょう。耐力壁の見込み量算定にも使えるので、この柱を書くことも 「設計する」一貫んかと思います。
・耐震壁未検討
→これも多いです。メールをいきなり送ってきて、「どうでしょうか?」と聞かれますが、当方からの指摘の前に壁量計算でざっくり 壁量のあたりぐらい付けておきましょう。ですので、極端な未計画だと、耐震等級2-3とかを要求された場合に、まったく対応できないことも多いです。
・吹抜等の配置への配慮
→これは お施主の要望で そうなってしまうこともありますが、同情もしますが、実際に許容応力度設計にした場合には、場合によっては成り立ちません。当事務所の 構造のページにて 吹抜パターンのNG事例が参考となりますが、要するに 「床がX方向Y方向どちらから切っても その奥行きの1/4~1/3があればよい」の法則でやってほしいのです。それと同時に 意匠設計者が 建物の構造って どうなっているのかも 考えるべきかとも思います。これは、鉄骨・RCも同じなので、簡単な構造の解説本を参考にした方が良いかと思います。
・寸法が追えない
→CADデータを頂くことを多くしてますが、それでもDXFでも文字化けや縮尺の変化も出てしまい、微妙なのは分からなかったりします。柱を配置することと同じですが、サッシ置くのであれば、間柱で固定か 柱で固定なのかとか イメージする必要もあります。プレカットや現場任せにせず、ご自身でサッシ会社の収まり図を参考においてみましょう。
正直、平面詳細図と矩計図というよりも 詳細な断面図を書いてあると よくわかるのですが、昔、「分からないから 書けないんだよ」と図面の書き方を教えてくれた方に言われたことを思い出します。わからないことをかけるから 技術者であり 設計者なんですから・・・・・
ということで、このブログで グサッと来た方は 図面の考えや 構造の知見をもう少し磨きましょう。
当方も 意匠設計の場合は気を付けて書きます。
加えて、一般の方で ここまで 読めた方は、上記の観点で図面を見ると その建築家の実力も分かるかもしれませんね。
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お話して決めても決して時間の無駄ではありませんし・・・・・・
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