SSブログ

地震倒壊シュミレーションソフト WALLSTAT について [住宅]

WALLSTAT というソフトはご存じだろうか?

このソフト、できることは 実際の起きた地震に 設計した又は 計画中の住宅を 揺らしてみて 本当にもつのか? どこまで耐えられるのかを テストできるソフトである。


このソフト フリーソフトで、誰でも入手できるが、かなり高等なソフトで 多分ですが、「建築士であっても難しい」と自分は思います。


このソフト 耐震について 特に 意匠設計者といわれる その辺にいる建築家/設計士 だと、耐震壁を設けて、梁がこのくらいで と入力するにもわからないことが多く 最初で躓くのではと思います。また、このソフト 使いこなすにも かなり構造 軸組が分かっていないと 実は重要な 接合部の設定 等はちゃんと入れられないと思います。


自分も操作上 分らないこともあったので、この度、教本ともいえる 優しく解説している解説書を購入しました。ざらっと見てみると、正直、ここだけ分かれば後は知っている という感じでしたが、見返すと、これは意外と扱いが難しいと思いました。


WALLSTATは実は 時刻歴応答解析ソフト だったんです。

しかも、限界耐力計算に使えるデータも出せる という優れもの。

しかし、上記の件は いわゆる 構造設計で言えば ルート3級 という高等設計で、住宅だとここまでしていません。

WALLSTATでは、耐力壁が大地震で足りているかをシュミレーションしているにとどめ、本来必要な ルート1 の許容応力度計算 をするのが前提 と思えます。


ですので


ルート1 許容応力度計算(設計)→WALLSTAT が基本計で、ルート1をせず、壁量計算 または性能評価レベルで耐震シュミレーションは 厳しい または 正しいシュミレーション結果につながらないのではないかと考えます。


言いたいことは、WALLSTAT使うならば 許容応力度計算必須! でしょう。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

建築家の実力とは 図面にあり?(ある意味当たり前のはずですが) [住宅]

当事務所は 同業他社の構造設計を行うのですが、図面も様々です。

しかし、同業者の図面を取り扱う中で、意匠設計者もやるべきだし、逆に言えば、このくらいできないと・・・と思うことがあります。

それは 以下の内容です。


・通り芯の番号ふり 名称がない。

→通り芯が書いてあってもない場合が多く、これは、「どうせプレカットでやるし」とか「そもそも確認申請でも要求されない」というのが理由だと思うけど、これがないと共通言語のない世界と同じで、どこを指しているのかを正確に分からない可能性もあり、これは 意匠事務所がやるべきだと思います。もっとも、これを当事務所でやる場合も多く、それはそれで こちらの都合で振りますが、逆に 良くわからない芯番号の振り方もあり、センスも要求されますね。


・平面図(平面詳細図)に柱が書いていない。

→柱がないということは 下地も構造も まるきり創造していない証拠だと思います。これは プレカット任せということだと思います。「分からないから 人任せにするかないな」という具合ですが、一応 建築士ですし、専門家なので やりましょう。耐力壁の見込み量算定にも使えるので、この柱を書くことも 「設計する」一貫んかと思います。


・耐震壁未検討

→これも多いです。メールをいきなり送ってきて、「どうでしょうか?」と聞かれますが、当方からの指摘の前に壁量計算でざっくり 壁量のあたりぐらい付けておきましょう。ですので、極端な未計画だと、耐震等級2-3とかを要求された場合に、まったく対応できないことも多いです。


・吹抜等の配置への配慮

→これは お施主の要望で そうなってしまうこともありますが、同情もしますが、実際に許容応力度設計にした場合には、場合によっては成り立ちません。当事務所の 構造のページにて 吹抜パターンのNG事例が参考となりますが、要するに 「床がX方向Y方向どちらから切っても その奥行きの1/4~1/3があればよい」の法則でやってほしいのです。それと同時に 意匠設計者が 建物の構造って どうなっているのかも 考えるべきかとも思います。これは、鉄骨・RCも同じなので、簡単な構造の解説本を参考にした方が良いかと思います。


・寸法が追えない

→CADデータを頂くことを多くしてますが、それでもDXFでも文字化けや縮尺の変化も出てしまい、微妙なのは分からなかったりします。柱を配置することと同じですが、サッシ置くのであれば、間柱で固定か 柱で固定なのかとか イメージする必要もあります。プレカットや現場任せにせず、ご自身でサッシ会社の収まり図を参考においてみましょう。


正直、平面詳細図と矩計図というよりも 詳細な断面図を書いてあると よくわかるのですが、昔、「分からないから 書けないんだよ」と図面の書き方を教えてくれた方に言われたことを思い出します。わからないことをかけるから 技術者であり 設計者なんですから・・・・・


ということで、このブログで グサッと来た方は 図面の考えや 構造の知見をもう少し磨きましょう。

当方も 意匠設計の場合は気を付けて書きます。

加えて、一般の方で ここまで 読めた方は、上記の観点で図面を見ると その建築家の実力も分かるかもしれませんね。



--------------------------------------------------------------------------------------
 
家を建築されたい方やお悩みの方でしたら、当事務所へお気軽にご相談下さい。
 
お話して決めても決して時間の無駄ではありませんし・・・・・・
 
 
茨城県県南地域 
 
土浦市、つくば市、守谷市、取手市、牛久市、
龍ヶ崎市、つくばみらい市、筑西市、坂東市、稲敷郡阿見町、
稲敷郡美浦村、稲敷郡河内町、北相馬郡利根町、稲敷市
 
千葉県北西部
 
柏市 松戸市 野田市 我孫子市 流山市 白井市 印西市 船橋市 市川市
 
浦安市 千葉市 佐倉市 習志野市 八千代市 印旛郡 成田市 等
 
を中心にやっております。都内も東半分エリアは大丈夫です!

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

パリ協定と 日本の住宅や建築物の省エネとの関係 [住宅]

パリ協定は 国同士の約束事であるが、日本の実情に合うのだろうか と疑問に感じます。

日本のCO2発生量は建築分野は 全分野の3割くらいなので、当然 規制を設けるのが常道ですが、新築ならばまだしも、既存の住宅や建築物について 省エネ基準を準拠させるのは至難の業というよりも 無理だと思います。


そもそも 日本の建築はヨーロッパに比べ スクラップ アンド ビルド であり、リニューアルしやすい環境ともいえますが、それだけ、性能の変化が激しいとも言えます。
古いものが残る事が多いと、廃棄によるCO2排出量がそもそも少ない事を考えると、スクラップアンドビルドの日本は リニューアルすること自体 CO2が増える原因とも言え、省エネで目標達成というが、いつまでも終わらない追いかけっこというようにも感じます。

しかし、省エネだけでなく、耐震化も付きまとっているので、本当は全部新築にしたいくらいだというのが本音かもしれません。
しかし、現実無理ですし、中古ストックを生かすのが現実的ですが、自分の見解ですが、中古ストックに新築並みの耐震化は無理ですし、そのための法整備はいまいちと感じます。

しかし、施工する現場や 一般市民も追いつけるわけがなく、世界的に とても環境破壊に歯止めを付けられないと非難を受けている日本という国の世界的立場を向上させるには 厳しい現実です。


省エネが企業のCIとして使われることも多いですが、単なるスローガンとも言えます。

パリ協定の目標は 詳しく度に 厳しいハードルだなあと感じます。こんなことクリアするなんて よく言ったもんだと思います。

自分は 現状ある中古の建築物 住宅を再活用する法整備と新築の省エネ規制の2本立てで、もう少しストックに対して考えるべきだと思います。

新築の耐震化技術はかなり進んでいますが 中古はまだまだです。

当方も あえて中古に住み リフォームを想像しながら住んでいます。

実際に住むと いろいろ 思うことがあります。


いろいろな事が いろいろ繋がっていて ほぐすこともできない人類・・・・

はたして いい方向に持っていけるのだろうか・・・

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

台風被害の高層マンションの話 (高層マンションお住まいの方すみません) [住宅]

台風19号は甚大な被害を与えました。

私が住む千葉も15号で 千葉市よりも南が被災しております。

15号で 日本全国の人から ご心配を頂きました。

しかし、1か月後 こんなことになってしまうとは・・・・・

スウェーデンの環境活動家の グレタさんの言葉が刺さりますね。

こんな地球に誰がしたんですかと言われているようで・・・・

大人として情けない・・・

昨今、日本もエコとか言って 電化製品の省電能力があがったり、太陽光使ったりとかで、エコと言って商品を売ってます。建築の世界も 断熱性能や ZEHや省エネ等級とか 様々な環境レベルが設け有られてますが、別に機会に触れますが、そもそも それら物を作る時点で エコじゃないんじゃないのか?と最近 思ってます。エコの定義が あまりにもご都合主義で、ただの物売りに利用しているだけじゃないのかと。 この話は 次回以降にしたいと思いますが 本題は別です。

台風19号による川崎の多摩川沿いの決壊してますが、武蔵小杉の駅近のタワーマンションの停電の話が ワイドショーで出てますね。

この話をブログに取り上げたのは、ズバリ、こういうことは織り込み済で買ったのではないのか?住民たちは と思っているからです。というか 被災者として テレビ出てますが、実は、腕に 買ったときからのリスクです。

以前、かの東日本大震災時に3階までくらいならば 防災上問題ない。高層階は危険。とか言って、話題にもなったのに、今は すっかり忘れてしまい 結局 景色で買ってしまわれた方々・・・


そもそもですが、マンション自体、安全な建物というよりも 危ない建物 という認識が自分はあります。

自分がマンション住むならば、5階建て程度の、3階に住みたいですね。マンションの場所は、丘の上でないと水没の危険性がありますし、地盤も悪いので 地震でかなり揺れるからです。

3階というのは、実は 水道は水圧の関係で3階までしか 届かないのですが、通常 マンションは 電動ポンプで水圧をかけているから 水が出るのです。また、川が氾濫しても 3階ていどならば そうそう水没しません。もっとも、津波だと3階くらいは上がってきますが、それは考えないにしても 3階以上となりますね。


今回の武蔵小杉の件ですが、実に人気のあるエリアで、我が住まいの柏市にある 柏の葉よりも人気があり、都心にも 横浜にも近い 人気エリアです。東京の東の方が 低地で一見 危険じゃないとも 見えますが、低地であることには変わりなく、マンション買う前に 専門家に聞いた人はいるのでしょうか・・・・
専門家も間違っていたら しょうがないですが。


通常の戸建て住宅に住むにしても マンションでも 建物には違いありません。

建つ場所 の選定が最も重要で、昔 自分もこのブログで書いたことありますが、「谷」とか「沼」「川」「戸」とかつく地名は、水が関係しているところで、いわゆる「低い土地」と言えます。土地区画整理事業とかで 近年付けられた地名は 昔の地名を採用しないので、昔の地籍を調べるしかありませんが、国土地理院の過去の写真とかも参考になりますので、参照すべきでしょう。ネットで公開しているので 現在は容易に調べられます。

それらをもって 以前 水に関係のない土地の上に立つように探すしかありません。また、山という地名でも、神奈川県とかには多いですが、山のヘリとかを盛り土して階段状に造成した土地もNGですね。

ともかくも もともと 山だったり 丘だったりすればよく、埋め立て地はもともと危険なんです。

先の震災で ディズニーランドのある浦安も被災しましたが、ある意味、なるべくしてなってしまった土地柄でもあります。

購入するときの重要事項に この 土地・建物を買う場合のリスク を説明する義務はありませんが、どんなに大丈夫と言っても 所詮 埋め立て地は危険なのです。


話は戻りますが、今回の武蔵小杉のマンションにも同様の事が言えます。

購入された方々が 悪いとは言いたくありませんが、震災前に合った事例を参考に もう少し考えるべきだったと 今回の 停電事件を見て感じました。


しかし、これは今回に限ったことでなく、これからも起きる可能性があります。

ですので、高層階で景色最高かもしれませんが、被災した場合は 最悪の事態 となる覚悟を持って、マンション高層階の方々は 生活するしかないと断言できます。


いろいろ まだ言いたいことはありますが、内容が飛びそうなので この辺で・・・・


まとめ

①マンション購入する場合も 地勢 以前なんだったか を調べる事。

②水に係るところは避ける(水害しやすく 地震でも大きく揺れる)

③高層階は避け 3階程度の階で考える



nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

ブログ名称を変更して 再スタートです。 [住宅]

ブログ名称を変更して再スタートします。


もともと、構造に特化した設計事務所ではあるので、そのような情報を中心に発信することとしました。


構造に注力した家に住まわれたい方をターゲットに また、省エネ等 補助金や等級制度に絡んだことも発信します。


意匠設計者のような デザインやひらめき、見た目重視 とは異なりますが、中身の濃い情報を出せたらと思います。


宜しくお願いします。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

省エネの義務化は必要ないのか? [住宅]

住宅省エネの義務化が、2020年に行われると聞いていたのに、結局 見送りのようだ。

この件は、いわゆる構造の4号特例と似ていて、見送りの理由は 大きく言えば、設計者 及び 施工者 が「する必要性がない」と思っているから そして、現行で、実現しているのが4割程度となっているからだそうだ。

でも、実態は、設計者 施工者が できないから 面倒くさいから 施工費用が上がるから であり、

逆に、消費者は、住宅選びで建物の性能と省エネは重視すると言っている統計データもある。

要するに、ニーズじゃなく ただの作り手側の一方的な都合なわけだ。


しかし、本当に先送りしてよいのだろうか?
この制度、もともとは CO2削減という 国際的な枠組みからスタートし、日本の家のエネルギー損失が大きいということもあり、制度化への道を進んでいたはず。現在、住宅以外は、省エネ適合判定が始まり、既に運用されている。
住宅の方が 無論 事務所よりも多いので、CO2削減という観点から見れば やってもいいはずだ。

設計者の習熟度 施工者の費用増加 と 手前勝手だが、施主から言わせれば、性能の良いものは 通常のものよりも価格は高い とは思っているので、単純に費用は増額となっても仕方ないともいえるはず。

当方も設計者だが、手間が増えても設計料は増えないと思っているのは 依頼者と交渉できないだけだと思っている。交渉でいない=仕事の中身がよくわかっていない ということでもあり、あまりにも杜撰な内容であると言える。


省エネの義務化は、過去の家は仕方ないにしても、良質でストックとなる家を残すことに繋がり、しいては、中古の建物が ストックになり それが国家の資産となるわけで、今 それをしないと、未来に 今まで通りの家しか残せないことを意味している。


構造においても同様の事が言えるのだが、すべては 建築士と施工者のエゴではどうしようもない・・・

因みに 当事務所では、自社での構造設計を行い、かつ 省エネについても同様だ。

構造設計は他の同業者からも仕事は頂いているので、いわゆる自社で設計と言っても 年間数件しか設計しないであろう意匠設計者が行う構造設計ともわけが違うし、 また、それよりも簡単な省エネ計算は なんてことないといのだ。省エネ設計は計算書とか書類じゃなく 現場の話かなあと思うほど。もっとも 構造の場合は 設計も現場も重要なのだが・・・・

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

家の構造で重要な事(1) [住宅]

だいぶ間がいてしまっているのですが、心機一転。

ここより 新しいシリーズ 「家の構造で重要な事」シリーズを書いていきます。

建築家の仕事って は時々 続けますが、今回は新シリーズで再開します。

以前は ひたすらに注意喚起のような内容でしたが、逆にチェックを促す内容にしょうかと思います。

(建築家の仕事って でもかなり 「こういう建築家に気を付けろ」でしたが)


第一回目の内容は、「4号建築、長期優良住宅、性能評価って何?」です。

どこまで書けるかですが、できる限り単純に 素人の方でも分かるように書くので、あまりに専門性のある事は 割愛します。


4号建築とは

建築基準法第6条おいての分類で 1から4号のうち もっとも低層で、建築物的には簡易ともいえる部類。

例えば、木造2階建てで延べ面積が500m²以下のものは4号建築物(4号建物)となる。

設計上について

構造計算書 および 構造図の提出は求められない。

基本的に それを設計した建築士の責任であり、その責任において 構造設計したことと解釈されている。

決して、「やらなくてよい」ということではなく、あくまで 申請として添付・審査が不要 となっているだけである。

主な提出図書は 申請書 配置図 平面図 立面図 断面図 であり、審査機関や行政の方針で 構造計算の代わりとなっている、筋交・耐力壁の壁量計算書提出/ホールダウン金物の検討 N値計算 を求められる場合がある。


上記が法的なことが主な説明文ですが、この4号、そもそも 「あんまり難しいと大工さん 仕事できない」もかかわってます。確認申請に「構造計算書提出」が入ると、大工の勘やプレカット会社の思惑も一切及ばないこととなるのです。


実は、プレカットは、構造計算しているとかいう会社もあれば、従来通りのスパン表と言われる その梁の橋渡ししている区間によって 梁の性能を規定している 経験や実例に基づいた「表=スパン表」があり それで梁の大きさを決めています。

しかし、この決め方には、構造計算する場合 用いる 考え が 抜けていて、場合によっては、構造計算した場合とで大きく異なる結果となる場合もあるのです。

このプレカットについては プレカット会社が製作し、建築家はかなり これをあてにしてます。

そう、構造材の設計は プレカット会社または工務店 任せ なんです。


また、梁・柱だけでなく、耐力壁もこんなルールが・・・・

先にも書いたように、軸組計算=簡単な壁量計算 と N値計算=簡易な基礎と柱を緊結する金物の耐力を決める計算 があり、本来 構造計算であれば、この部分は 建物の「重さ」から地震せん断力係数というものをかけて、計算します。上記の簡易計算は、屋根→重い屋根 軽い屋根 程度の区別で 耐力壁量を決定しています。この計算は 構造計算に比べ、とても簡易で、かつ、ずいぶん昔に作られたため、構造計算よりも遅れています。現状の軸組計算の 1.25倍くらいみて設計する方が 軸組だけするのであれば その方が良いと思います。


基礎構造については

瑕疵保険による仕様で、配筋が決まってますが、構造計算から比べると、不十分と言える場合もあります。

基礎構造は、あくまで重さ が主です。耐震等級による影響は、ホールダウン金物の引き抜きによる 外周基礎梁の下端主筋(鉄筋)のみでしょう。

いずれにしても、構造計算不要だと、計算するとしないでは、かなり答えが異なります。


ということで、まとめると・・・

4号建築とは

・構造計算をしなくても良いことを認められているのではなく、書類提出が求められていないだけ。

・しかし、一般的には 構造計算は行わず、耐力壁を算定する軸組計算やN値計算といった 簡易計算法で決定している。

・基礎も瑕疵保険規定仕様止まり


です。


あまりいい話ではありませんが、大概の低層住宅の建築物は この4号で、適当に強度をアップしているという感じです。中には 構造計算を自社で行っているところもあり、そういうところは信用できると思います。

昨今「日弁連」が「4号建築物に対する法規制の是正を求める意見書」を出し、特例を止めようと 意見しております。これは、現状の建築士事務所のほとんどが 自社で設計できなくなり、かつ、デザインの自由度が落ちると思われます。この通りにはなりませんが、4号特例は いつかはなくなると思います。



アンケートを行った方もいて こんな結果が!!


つまり、

一般の方 および 構造設計者 = 賛成
建築業界の人間 = 反対

となってます。


業界の悪しき慣習は、是正されるのでしょうか。




nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

建築家の仕事って① [住宅]

言わずにおれるか って 文句ですが、だれにでも文句は言えますよね。

逆にポジティブにどうするべきかを言えばいいんですが・・・


テーマは 建築家の仕事です。

自分は、構造のお仕事をしているので、他人の設計を目にしますが、

今回 言いたい事 それは、自分も含め 総じていえば、デザインされた家の 軒・庇はない家が多い事は 良くない!!です。


写真をご覧いただきたい。

IMG_20180626_120507.jpg


このお宅は 自分の設計じゃありませんが、このような 屋根の軒が全くない家にありがちな光景です。

雨だれがでてしまい、多分、築10年もないのにこのありさまでしょう。


このような事は 建築家がデザインに走りすぎ、日本の気候風土を忘れてしまったことに相成りません。

自分の場合ですが、軒庇は出すことが多いですが、それでも

年に一度は掃除もいる場合もあります。

特に 色が白だと 掃除しなけければなりません。

13891859_1147147575359960_8145590664147390873_n.jpg


20770421_1622802504461129_1192686396783233561_n.jpg


これは自分の設計した 両親の家ですが、軒庇あっても メンテナンスって 重要なんです。


建築家のありように一言 申したい!!! 

でも 自分は そうならないようにしたい!!



nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

奇抜なデザインは、リスクと引き換え② [住宅]

久々の更新ですが、最近、当事務所も 様々な設計事務所さんの構造設計をご依頼頂いております。


その設計者様と仕事する中で、たびたび思うことは

「このくらいは知っていないと・・・・」と残念に思うことがあります。

構造ばかりの話では デザインが面白くない 快適な空間が損なわれる というのは 意匠設計者とお施主の思いもあるのですが、最低知っていないといけない事もあるし、何が危険かを考えながら 設計しないといけません。


日本の木造住宅は、柱梁で作られた家です。

それを 軸組工法 と言われてますが、世界的にも この工法はこの日本と周辺の独特な工法です。

中国は屋根は木造でも壁は石とか煉瓦ですし。世界でも石で作るのが家の起源で コンクリートが壁柱で 床と屋根は木造とかが多いです。アメリカはそれを全て 木造でつくるとうことで、2x4工法ができました。

2x4は 合板 ができてからの工法なので 結構 新しい工法です。韓国や中国の家も 2x4が主流のようですね。


柱と梁ですが、耐震は 壁と床 で支えている!
って ご存知ですか? つまり、地震に強い家は 床と壁がしっかりしているんですよ。
ということは、床がなく吹き抜けの家って 危ない ということですし、 窓ででかくて壁がない のも危険となります。危険じゃない程度に 床と壁があれば安心ですが、

「では どんな家が もっとも安全か?」と言われれば、


「俗にいう 真四角で デザインも凝ってなくて 吹き抜けもなく 窓開口も大きくない そして、2階と1階の壁の線が揃っている家」と言います。


熊本地震で 柱の直下率 を話題に上げ、それをいち早く 営業トークに使用している会社も多いですが、自分は、どちらかと言えば、柱の直下率よりも 耐震壁が1・2階で揃っているか とかだと思ってます。

とはいえ、それでも 部屋割りで難しい場合もあるので、絶対とは言えませんがね。


ともかくも、家づくりは難しいですが、構造上の常識を知ってるか 実践しているかは プランしているときから 既に反映されています。


もし、これを読んで 他社さんに相談/営業を受けている 方で 心配になったとなれば、当方にご相談くださいね。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

奇抜なデザインは、リスクと引き換え① [住宅]

当事務所、わたくし自身が、低層木造構造設計をしているので、他社様の案件の相談を頂きます。
他社様でも、構造に関して考えている方、はたまた、お施主様の希望をできるだけ反映したいとご無理される方、さまざまいらっしゃいます。


構造にご自身で詰められている方やプレカット図まで依頼している方は、結構、実際の構造設計に反映しやすい状況でもありますが、それでも完ぺきではありません。

このブログでの「奇抜なデザインは、リスクと引き換え」において、よくある話や気をつけるべきことを、お施主様や意匠設計者様に発信したいと思います。

当然ですが、よくある話 というのは、初歩の初歩で、「壁量」=耐震壁 から入ります。

長期優良住宅や性能評価も 登場して10年以上経ちましたね。

壁量は、建築基準法でも「軸組計算」として簡単に計算できるようになってますよね。許容応力度計算したものか、はたまた、品確法の仕様規定なのか 選択もできますが、ここでよくある話の回答を言っておきます。

許容応力度計算での2等級 3等級は、通常の「仕様規定」よりも少し上だと思ってください!

これは、本当によくあります。

少し上というのは、 仕様規定が2等級だとしますよね。でもそれだと、許容応力度計算だと、2等級にならないことも多いです。つまり、仕様規定の「3等級」くらいじゃないと厳しいということです。


仕様規定が すでに許容応力度計算よりも「余裕がある」と思っている方も多いかと思います。

それは、まったくの誤解ですし、違います。

仕様規定が構造計算以上だった時代ははるか昔です。

仕様規定でも、現在の金物で施工した家でも ある程度の地震には耐えられるのは事実ですが、熊本地震とか阪神大震災のような低層木造住宅に多大な被害を及ぼすといわれている「キラーパルス」を出すといわれる、断層型地震においては、3等級は無傷だったと言われています。


ともあれ、初歩の初歩からお知らせします。

是非、この点を考えて、計画することをお勧めします。

では、第二回目に続きます。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:住宅

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。