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誰のせい? 新国立競技場 [建築]

前回の続きでもありますが、結局、7/22現在、「白紙撤回」でしたね。

犯人は誰だ??

で、世間は思ってますが、犯人は特定の誰かではなく、「適当にやっていたら こうなっちゃった」というのが 事実なのだろう。

前知事の猪瀬氏のコメントが出ていたが、発注サイドの 日本スポーツ振興センター が、突然 コストをあげて、周辺整理の費用も含めて上げてきたというが、その上げた時に便乗して、自分たちが入るビルの新築まで入れていたとか書いてあった。

まあ、せこいけど、そうだとしても、このような、私利私欲の動きが値段を上げ、そして、コストのわからない「建築家」のデザインを、コストの良く分からない審査員である「建築家」とその他 審査にかかわった人たちの集合がこの結果となったのだろう。

コストコントロールする人間が、どこのセクションにもいなかったのが最大の原因で、コストと常に向き合いながら、事業を総合判断する人間が、少なくとも、事業主体にいなければなかった。

施主や依頼者がコストを見れないとなると、建築家やゼネコンがコントロールするのが常だが、そこに誰も入らなかったのが いや 入っていけなかったのは、きっと 「入ったら、責任が大変で 入らないようにしよう」という見方と、逆に、「入れさせない」とう 発注者側のプレッシャーもあったのではなかと思う。

今回の「白紙」で、今度こそ、「コストをコントロールする人物」が出てこなければならないが、はたしてどうだろうか?

安藤さん や ザハさん は、ただのデザインコンペ であったにしても、建築家としては、コスト無視はいくらなんでもひどすぎる。これは、建築をやっている者には常にある ファクターだ。

ザハさんに至っては、「デザインが悪いんじゃない。日本の建築費が上がったせいだ」と言っていたが、上がるにしても 上がりすぎだし、デザインの中心 キールアーチで、本体と同じくらい費用がかかるものを提案しても、これでは「ずさん」と言われてもしょうがない。

安藤さんも、デザインのみでの先行で、費用を加味しての決定は事業主体が考える。というスタンでは、あとで、「費用が掛かるから、安藤さんの意見を覆す」 なんて あるわけじゃないので、そこまで考えるべきだった。いや、普段から弟子任せで、費用は 後回し だったのだろう。

だいたい、建築家というものは、「良いものを作るのだから、費用増でもやりましょう」で通しちゃう傾向にある。

これは、建築家の 特にデザインに傾倒している人であれば、この傾向が強い。

かっこいいから せっかくだから つくりましょう!

と言われても、お金に上限があるのは誰でも同じはずだ。

これは、コスト無視のデザイン建築家に対する警鐘でもあるのではないかと思う。

因みに、よく聞くのが、デザイン傾倒建築家が、良いデザインをしたのだが、窓が多すぎて、開ける窓が減って、FIX窓ばかりになった。 という話を聞いたことがある。

この家の顛末は、施主の感想からわかるが、「暑くて住みにくい」だった。

「お金があったら、もう一回 建て直ししたい・・・・」

建築家の家でこうじゃ、空いた口が塞がらない。

建築家って いったい何者なんでしょうね。

 

少なくとも自分は、コストにはすこぶる五月蠅いほうだ。

近年、建材コストや人工の費用増は、よくわからないせいで、コストを理解できない時期もあったが、少なくとも、コスト管理は五月蠅いほうだと自負している。

デザインバリバリに走らないのは、費用が掛かるから だし、いくらでも費用を使っていいのであれば、人が驚くデザインはいくらでもやるつもりだ。デザインはお金がかかるのだ。

だから、安いデザインは、どんな建築家が作っても似ているし、変わらない。だから、小さな工務店でも真似ができる。そんなものなのだ。

まあ、ともかくも、ちゃんとオリンピックできるようにしないといけない。

国民として そう思うのだ。 


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