SSブログ

熊本地震の倒壊した家からわかる 壊れる家 [住宅]

専門雑誌を読んでいて、熊本地震で壊れた 木造住宅 をある程度特定できた模様で、結論から言えば、こういう家が壊れると はっきり書いてあった。

DSC02208.jpg 

①2000年以前の住宅だが、柱・耐震壁が1・2階で連続していない家

②1981年以前 いわゆる新耐震以前の住宅

となっている。

無論、施工不良は、新しかろうと関係なく倒壊するが、大きくはこうなる。

特に、①は、新しい基準なのになぜ?

と思われていたが、原因は、2階と1階の柱及び耐震壁が連続していない 場合に倒壊したようだ。

この点について、普段 構造設計している自分が思うのだが、1・2階で連続していない場合、2階の床すなわち 1階の天井の梁のせい(梁の高さ)が大きくなる。

これは、梁が耐力壁と柱の強い力を受けるためであり、構造計算すると その点がはっきり見えてくる。

しかし、プレカット屋さんのみしか通しておらず、スパン表のみの梁の大きさの決定では、こういうところは見過ごされる。

意匠に凝る家、特に、2階が寝室で1階が広いリビングの場合、こういうことが多い

せめて、外周部だけでも いわゆる層2階になっていればだいぶ違うだろうが、外も中も揃っていない場合は、壊れやすいのだ。

いわゆる、2x4住宅が頑丈だ と言われるのは、外も中も壁線が揃っているからだ。

軸組の家でも、層2階で、壁線がある程度揃っていれば、地震に強い家となる。

構造設計する中で、耐震等級2や3を設計するが、層2階の耐震2とか3と 揃っていない家の耐震等級2・3では、意味が違うし、同じ等級だから同じ耐震性がある ということではないと思う。

当然だが、理想の形から遠ざかるわけだから、その分リスクは高くなるのだ。

デザインがつまらない とか言われるのはわかるのだが、層2階で内部の壁線も揃っている家は耐震性が最も強い と言える。無論、各部位が基準をクリアしているかが条件だが・・・・ 


nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:住宅

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。